「私はこう思う」と言っていい|自分の意見と相手への攻撃を分ける

『私はこう思う』。意見と攻撃を分けて考えるBE-ALL.ブログシリーズのアイキャッチ画像

話し合いの席で、少し違うと思った。

でも、みんなは賛成している。ここで口を挟むと、面倒な人だと思われるだろうか。
そう考えているうちに、話は次へ進んでいく。

意見を言わなかった日、「また何も言えなかった」と自分を責めることがあるかもしれません。

ただ、意見については、発言する前にもできることがあります。

「私は、どう考えていたのだろう」と、自分では知っておくことです。

相手を説得できるほどの説明が完成していなくても、意見を持つことはできます。
話すかどうかは、その次に考えられます。

意見を持つことは、相手を説得することではない

意見を言うには、反対されても言い返せる根拠が必要。
最後には相手に納得してもらわなければならない。

そう考えると、自分の考えを知ることまで、重たい作業になります。

ここでは、三つに分けてみます。

段階 自分が確認すること
意見を持つ 私はどう考えているか。まだ迷っている点はあるか
伝える 今、この相手に、どの範囲まで伝えるか
相手が応じる 相手の返事や、その場での決め方を確かめる

自分の意見を持つことと、相手を説得することは別です。伝えることと、相手が応じることも別です。

自分の発言が採用されなくても、その意見を持っていた事実まで消えるわけではありません。相手を変えられたかだけで、自分が話した意味を採点しなくてもよいのです。

「私は」で始めても、攻撃になる言い方はある

例えば、趣味の集まりで、今後の連絡方法を決める場面を考えます。
以下は説明用の仮の例です。

スマートフォンのグループ連絡だけにする案に、周囲は賛成しています。
自分は、予定の変更が流れてしまわないか気になっている。

このとき、

「私は、スマホだけで十分だと言う人は不親切だと思います」

という言い方は、「私は」で始まっていても、相手の人柄を評価しています。

一方で、

「私は、変更点を後から確認できる形がよいと思っています。
決まった予定を一か所にまとめる案も検討したいです」

とすれば、自分が大切にしたいことと、検討したい案が分かります。

語尾をやわらかくすることだけが大切なのではありません。
人柄への評価を、自分の考えや具体的な提案と混ぜていないかを見ます。

もちろん、丁寧に言えば必ず理解されるというわけではありません。
相手が不快に感じたかどうかだけで、攻撃だったかを決めることもできません。
使った言葉、伝えた内容、相手との関係をそれぞれ確かめます。

「話せる場」に、正しい答えの提出は要らない

整体・リンパケアサロンBE-ALL.では、施術中にも刺激の強さや苦手な姿勢などを伝えていただけます。

その希望は、私を説得するための論文のような説明でなくて構いません。
「この姿勢はつらい」「もう少し弱い方がよい」。
ご本人の感じ方を、まず言葉として受け取ることが大切だと考えています。

私は施術者として説明をする立場ですが、
それによって、ご本人が違う感想を持つ余地をなくしたくありません。
意見を知ることと、それにどう対応できるかを相談することは、順番の違う作業です。

この考え方を、日常の話し合いにも持ち込んでみます。
自分の希望を知るために、先に相手の了承を取る必要はありません。

施術中も希望を伝えられるかという確認ポイントは、サロン選びの記事にも記しています。

まだ話さずに、自分の意見を一文にする

発言するかを決める前に、紙の上だけで次の一文を作ってみます。

「私は__について、__と考えている。大切にしたいのは__だ。」

先ほどの例なら、

「私は集まりの連絡方法について、変更点を後から見つけられる形がよいと考えている。
大切にしたいのは、誰が読んでも予定を確かめられることだ」

となります。

ここには、相手が賛成するかどうかの予測を、まだ入れません。
「反対されそうだから、私は何も思っていない」とまとめないためです。

ただし、事実に関する主張は、好みとは別に確認します。
相手が連絡を読んでいないと決めつけることと、
自分は変更点を見つけにくいと伝えることは違います。
新しい事実を知れば、意見を修正しても構いません。

自分の意見を持つことは、ずっと同じ考えを守り続ける約束ではありません。

話す・保留する・別の方法を選ぶ

意見が一文になったら、次に伝え方を選びます。

その場で短く伝える。後から文面にする。少人数のときに相談する。
今日は伝えず、次の話し合いまで持っておく。

話さない選択をしても、自分の意見を知らなかったことにはなりません。

また、伝えることで脅されたり、生活上の安全が損なわれたりするおそれがある場合は、この書き方を直接交渉の練習として使わず、信頼できる人や相談先と安全な方法を考えてください。

相手に伝える場合も、最初から全部を説明し切る必要はありません。
「私はこう考えています。どの点が難しいでしょうか」と確かめる方法もあります。

伝えた後は、採用されたかだけでなく、自分の考えを実際に言葉にできたか、
相手の事情で新しく分かったことはあるかを見ます。

採用されなくても、私の意見はあった

今日持ち帰っていただきたい問いは、

「相手が賛成するかをいったん外すと、私はどう考えているだろう?」

です。

意見を持つこと、伝えること、相手が応じること。
その三つを一度に成功させようとしなくて構いません。

自分の考えを知るところから始める。話すかは、その後に選ぶ。

相手を説得できなかった日にも、「私はこう思っていた」と、
自分では分かっていてよいのです。


竹内 愛|整体師・リンパケアセラピスト/BE-ALL.代表

愛知県豊橋市で、ご本人が感じたことを言葉にでき、急がず選べる関わりを大切にしています。

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